ご覧頂きまして有難うございます。マッサージチェアアドバイザーの神坂です。
今回は極稀に発生するマッサージチェアの「エア漏れ」ならぬ「エアが抜けない」故障について簡単にまとめてみようと思います。
正直、こうした
商売を行わせて頂いておりますと、「故障している」マッサージチェアはよく見かけます。
割と多いのが「センサーエラー」、「揉み玉などの内部トラブル」などですが、やはり「エア漏れ」が比較的トップに近い事象となります。
マッサージチェアには大概、エアバッグが内臓されておりエアコンプレッサーから排出されたエアがホースを伝って送られ、そのエアバッグを膨らませたり凹ませたりする事で圧迫・開放マッサージを行ってくれます。
こうした構造ですので、エアバッグが破れてしまったり、ホースが抜けたり破損したりでエア漏れが起こります。
しかし、今回は「エアが抜けない」という故障のお話です。
「そんな事ってあるのか?」と思われるユーザーの方も多いかと思いますが、ここ数ヶ月で3件程おなじ症状のマッサージチェアを見ましたので実際に起こりうる故障なんです。
エア漏れよりも危険なエア抜け不良
「別にエア漏れじゃなきゃ故障とは言わないでしょ?」なんて声が聞こえてきそうですが、実はこの症状、エア漏れより遥かに危険な故障の症状なんです。
最近のマッサージチェアの性能競争において、各メーカーが開発努力を重ねた結果かなりしっかりとした圧迫・開放マッサージを受けられる様になってきました。
言い換えると、エアマッサージもより強力になってきています。ユーザーの方はご存知かも知れませんが、エアで圧迫されている最中は、圧迫された状態で腕や足を動かす事が出来ない程です!
そう、つまり「エア抜け不良」が起こると手や足が抜けない状態のまま、どうにもならない状況になってしまうのです。
笑い話で済めば良いのですが、もしタイミング悪く大きな地震や火事などが起こった場合どうなるでしょう?考えただけで恐ろしくなりますね!
※抜け出す方法はいくつかありますので、後ほどご紹介していきます。
エア抜け不良の主な原因
さて、マッサージチェアのエア抜け不良の主な原因ですが、大概は内部のエアホースにあります。
上の写真をご覧頂きたいのですが、エアを送っている緑色のホースの上部が屈折しすぎているのが分かるでしょうか?写真は少し緩ませた後なので、実際はこれ以上に屈折しておりました。
この時のマッサージチェアは、フットレスト部分の上下動作の際に時折ホースが折れた形状になる為、送られたエアがエアバッグに充填された状態になった後、エアが戻る(排出される)道を遮断してしまっているという形になっていました。
その場合はエアホース自体の通り道を変更してみたり、ホースの長さを調節する事でホースの折れが無くなる様に対応します。
勿論、一般の方の分解・改造は禁じられておりますので、あくまでもメーカー修理にて対応してもらいましょう。
エア抜け不良時の緊急脱出方法
さて、こうしたエア抜け不良にあってしまった際に脱出する方法をいくつかご紹介しておきます。
先ほど記載した様に、原因は大概エアホースの屈折となる為、この屈折を解消する事が重要です。
実際にこうしたエア抜け不良が起こりやすいのはフット部分です。フットレストが上下するタイプのマッサージチェアがほとんどである為、その上下運動に併せてホースの屈折が起こるケースが多いのです。
という事で、フットレストのエア抜け不良から脱出するにはフットレストを上下させてみる事がまず第一です!
ある角度でエア抜けしなくなる、という場合が多いので角度を変えてホースの屈折を緩めるといったイメージです。大概はこれで解消されます。
(勿論、一時的な解消ですので一度でもこうした症状が出たらメーカーの点検・修理を受けましょう!)
腕のエアマッサージに関してはフットレストの様にホースが動くような動作は無いのでエア抜け不良は起こりにくいはずです。
次いで、どの角度でもエアが抜けない場合で有効なのが、ご家族の方に手伝ってもらうなどして実際のホースをつまんで動かす方法です。
エアホースは内部に隠れていますし、複数あるのでどのホースが原因かを探るのも大変なのですが原因のホースが特定出来てしまえば屈折を緩めるだけで解消されます。
但し、中のホースがなかなか見えない様になってしまっている機種もありますのでオールマイティな方法とは言えませんね。
最後に、これは完全に緊急時にだけ利用する方法ですが、刃物等でエアバッグを切ってしまう方法があります。
緊急な危険が迫っていてもうホースがどうこう言っていられない場合、カッターや包丁などでエアバッグ自体を切ってエアを強引に排出させてしまえば脱出自体は可能です。
もし地震や火事などが起こっている状況でエア抜け不良が起こってしまった際は人命第一でこうした行動を取ってもらえたらと思います。
エアバッグはかなり硬い上にエアの弾力があるので、刃物は突き刺すのでなく押し引きを繰り返して対応しましょう。
さて、今回はこうした稀に起こる故障についてお話しましたが、これ以外にも色々な故障が発生する可能性がございます。
たまに起こる不具合であっても、思わぬ事故に繋がるケースがありますので気になる事があれば各メーカーのコールセンターへ電話してしっかりと相談して下さい!
安心してマッサージチェアライフを楽しんで頂く事を我々アロットのスタッフ一同は心より願っております!
尚、こうしたエア抜け不良のマッサージチェアでも買取や無料引き取りが可能な機種がございますので、手放したいという方は是非お問い合わせ下さいませ。