マッサージチェアの移動~狭い間口の通し方~ マッサージチェアの自宅内DIY移動、その方法をプロが細かく教えます。

※この記事は2017年公開記事を、2026年現在の視点で加筆・リライトしたものです。内容は当時と同様に「ご家庭でのマッサージチェア移動の考え方と注意点」を解説したものですが、現在の住環境・機種事情も踏まえ、より具体的に整理し直しています。

ご覧頂きまして有難うございます。マッサージチェアアドバイザーの神坂です。

今回は、マッサージチェアユーザーの方から実際にご相談頂く事が多いテーマ、「マッサージチェアの置き場所を変えたいのに自分達ではなかなか動かせない問題」についてお話しします。

なぜマッサージチェアは「動かしたくても動かせない」のか?

そもそもマッサージチェアは、一般的な電化製品と比べるとかなりの重量とサイズがあります。

  • 重量:軽いものでも5~60kg、大型機になると100kg以上のものもある
  • 本体幅:ひじ掛けを含めると80cm~90cm前後になる機種が多い
  • リクライニング時の奥行:およそ180~200cmに達する機種も多い

一方、日本の一般的な住宅の室内ドアは、有効幅が約65~70cm程度である事が多く、「マッサージチェアの幅>ドアの幅」という構図になりがちです。

結果として、

  • 購入時は分割状態で搬入されたので入ったが、今度は「組み立て済みの一体もの」としてしか動かせない
  • リビングから別の部屋に移したいが、ドア・廊下・階段のどこかで引っ掛かる
  • 模様替えや売却を考えても、「とにかく出すのが大変そうで手が止まる」

といったお悩みにつながってきます。

そこで今回の記事では、「狭い間口をどうやって通すか?」という点に焦点を当てて、実際に当社スタッフが現場で用いている方法を、ご家庭向けにかみ砕いてご紹介します。

ただし、これからご紹介する方法は、いずれもそれなりの危険とリスクを伴う作業です。安全面・損害面を踏まえると、無理だと感じた時点で無理をしないことが何より大切です。

基本パターンは3つだけ

マッサージチェアを狭い間口から通す際の発想は、実はとてもシンプルで、次の3パターンしかありません。

  1. 分解してスリム化する(幅を小さくする)
  2. 一部分解した上で横倒しにして運ぶ(高さと奥行きを入れ替える)
  3. 立てた状態で運ぶ(最小断面を使って通す)

この3つを状況に合わせて組み合わせる事で、かなり多くのケースで間口通過が可能になります。

それぞれの方法について、順番に見ていきましょう。

方法1:マッサージチェアを分解してスリム化する

まず、

  • 「あと数センチ幅が狭ければ通りそう」
  • 「ドア枠に当たるのは肘掛けの部分だけ」

というケースで有効なのが、一部パーツを外してスリム化する方法です。

写真のように、

  • リモコンスタンド
  • 肘掛け部分
  • 肩エアパッド など

を外していくと、見た目以上に幅を詰めることができます。

必要な工具と難易度

機種にもよりますが、必要な工具は多くの場合六角レンチとドライバー程度で済みます。

  • ネジの位置や外し方は、取扱説明書に記載されている場合もある
  • 最近の機種では、組み立て・分解を前提にした構造になっているものも多い

当社スタッフであれば、こうした分解作業は慣れているため、5分もあればここまでの分解が完了します。ご家庭で初めて行う場合は、

  • ネジの保管場所を分けておく(左右・前後が分かるようにする)
  • スマホで分解前・分解途中の写真を撮っておく
  • 戻すときに迷わないよう、順番をメモしておく

といった工夫をして頂くと、再組み立ての際に迷いにくくなります。但し、メーカーは分解を推奨していません。元に戻せなくなっても対応してくれないケースがほとんどと思われますので、自己責任で対処しきるしかありません。

再組み立て時の注意点

分解した後は、希望の部屋まで慎重に運び込み、元通り組み立てなおします。

このときの注意点は、

  • エアホースの差し込みが甘くならないようにする
  • ネジをしっかり締め付けて、ガタつきを残さない
  • 配線を挟み込んでいないか、最終的に動作確認を行う

というあたりです。特にエアホースの接続が不完全だと、

  • 使用中にエアが抜けてしまう
  • 一部のエアバッグだけ動かない

といったトラブルにつながる可能性がありますので、慎重に確認して下さい。

「分解+ローラー」で一人移動できるケースも

肘掛けやパッド類を外してしまえば、本体だけの幅がかなり細くなる機種も多くあります。

その場合は、

  • ドアの通過までは2名体制で慎重に行う
  • 部屋の中の移動は、本体後部のローラー(車輪 キャスター)を活かして1人で少しずつ動かす

といった形で、作業の負担を軽く出来るケースもあります。

「とりあえず分解で通るか?」を試してみるのは、最初の選択肢として悪くありません。

方法2:マッサージチェアを横倒しにして運ぶ

次に、

  • 分解してもまだドアや廊下を通過できない
  • ドアはどうにか通るが、廊下の曲り角やクランクで切り返せない

といった場合に使うのが、横倒しにして運ぶ方法です。

準備:リクライニングと足部分の処理

まずは、写真のように本体をリクライニングさせた状態にします。

  • 背もたれ:できるだけ寝かせる
  • フットレスト(足部分):基本的には下に下ろした状態にしておく

足部分を上げたままだと、

  • 全体の奥行きが最大になってしまい、運びづらくなる
  • 機種によっては足部分の強度が低く、破損リスクが高い

といった理由から、基本的には足は下げておくことを推奨します。

この状態まで準備できたら、写真のように2名体制で慎重に横倒しにしていきます。

別角度から見ると、このような状態になります。

矢印で示している部分が、この運び方における最も薄い断面(幅)です。通常設置状態よりも、一回り以上細い幅で通すことができるのが、この方法の大きなメリットです。

横倒しで運ぶときの床の保護

横倒しにする際、必ずやっておきたいのが床の養生です。

  • 写真のように、毛布や厚手の布を敷いた上に倒す
  • そのまま毛布を引っ張る形で移動させると、床へのダメージを抑えつつ移動も楽になる

フローリングの場合は、この方法でかなりスムーズに移動させられるケースが多いです。

一方、床が絨毯の場合は、

  • 毛布を引っ張っても滑りにくい
  • 結果として、ほぼ持ち上げ状態で運ぶ必要が出てくる

ため、体力的な負担も増えますし、落下の危険性も高まります。

横倒し運搬で気を付けたいポイント

この方法を試す際には、次のような点にもご注意ください。

  • リモコンや配線が床と本体の間に挟まっていないか
  • 倒す方向に障害物がないか(家具・壁の出っ張りなど)
  • 倒した状態から再度起こすときのスペースと人数が確保できているか

無事に目的の部屋まで移動できたら、ゆっくりと本体を起こし、分解していたパーツがあれば元通りに組み付けていきます。

このときも、ネジの締め付け・エアホースの接続を忘れず確認して下さいね。

方法3:どうしても通らない場合の「立てたまま運ぶ」力技

さて、ここまでの

  • 分解によるスリム化
  • 横倒しでの移動

を組み合わせても、どうしても間口が通過出来ない…というケースも、実はそれなりにあります。

最後にご紹介するのは、そうした「最終手段」に近い方法です。

写真をご覧頂ければお分かり頂ける通り、マッサージチェアを立てた状態のまま運ぶという方法です。

どんな場面で使うのか?

この方法が必要になるのは、例えば次のような場面です。

  • 廊下や階段にきついクランク(折れ曲がり)がある
  • 横倒しにしても壁や手すりが邪魔で回し切れない
  • 通常の姿勢でも横倒しでも、「長辺」がどうしても回りきらない

こうした状況では、

  1. リクライニングする
  2. 足部分を下ろす
  3. 要所を養生する
  4. 横倒しにする
  5. そこからさらに立てる
  6. 立てた状態のまま、バランスを取りながら慎重に運ぶ

といった流れで作業を行います。

実際の現場例と階段での応用

上の写真は、実際にお客様宅でこの方法を用いて作業した際のものです。通常の方法ではどうしてもクランクを通過できず、この「立てたまま運ぶ」方法を用いて、ようやく間口をクリアしました。

さらに、この方法は、

写真のように、狭い階段を下ろす・上げる場面でも有効です。

ただし、階段でこの方法を使う場合は、

  • マッサージチェア本体を立てるまでに相当な力が必要
  • 立てた状態でバランスを保つのも難易度が高い
  • 段差で足元が不安定なため、転倒・落下のリスクが大きい

といった理由から、プロの作業であってもかなり「きつい」部類に入る方法です。力に自信のある男性2名以上でも、慎重に慎重を重ねる必要があります。

ここまで読んで「無理そう…」と思った方へ

ここまで、「狭い間口に対してマッサージチェアを通過させるにはどう攻略するか」という観点から、3つの方法をご紹介してきました。

  • パーツを外してスリム化する
  • 横倒しにして運ぶ
  • 立てた状態で運ぶ(階段やクランク対応)

いずれの方法も、理屈としてはシンプルです。ただ、実際の作業となると、

  • 本体がとにかく重い
  • 掴みにくい形状で、持つ場所に困る(力が入らない)
  • ちょっとした判断ミスが大きな怪我や破損につながる

という現実があります。

「やってやれないことはないかもしれないけれど、正直ここまでリスクを取ってまで自分でやるのは気が進まない」というお気持ちになられた方も多いのではないでしょうか。

必ずお読みください:自己責任と当社のスタンス

最後に、この記事をご覧の皆様に、重要なお願いと前置きをさせて頂きます。

本記事でご紹介した各種の方法は、あくまで「プロならばこうした方法で通せる場合もある」という、当社スタッフの現場経験に基づく一例です。

  • 構造や強度は機種ごとに異なる
  • お住まいの間取りや階段・廊下の形状もさまざま
  • 作業に関わる人数・体力・経験も家庭によって違う

といった理由から、同じ方法を試したからといって、必ずうまくいくとは限りません

そのため、

これらの方法にチャレンジされる際は、すべてお客様ご自身の「自己責任」にて行って下さい。

当社では、この記事の内容を試された結果発生した、いかなる損害(お怪我・マッサージチェアの故障・建物や家具の破損など)についても、一切関与致しません。

また、

  • この記事に書かれている方法の個別具体的な指導・指南
  • 「移動だけ」を目的とした作業のご依頼

なども承っておりません。あくまで、「マッサージチェアに詳しいスタッフが、ユーザーの皆様のお悩みに対し、考え方のヒントをお伝えする」というスタンスで書かれた記事である点をご理解ください。

「移動・搬出がどうしても無理だ…」と思ったら

ここまでの内容を踏まえて、

  • どうしても自力では移動・搬出が難しい
  • この機会に、設置場所の問題も含めてマッサージチェアの扱いを見直したい
  • せっかくなら、まだ動くうちに誰かに使ってもらえたら嬉しい

と感じられた方は、当社へのご売却・引き取りのご相談も一つの選択肢としてご検討頂ければと思います。

機種(型番)や年式、状態、設置状況によってご案内できる内容は変わってきますが、

  • 型番・おおよその購入時期
  • 不具合の有無
  • 設置場所(戸建て・マンション、何階か、エレベーターの有無など)

をお知らせ頂ければ、買取額のお見積もり算出や、無料でのお引き取りの可否・条件、有料処分費が掛かる場合の料金の算出について丁寧にご案内させて頂きます。

マッサージチェアは、使っている間はもちろん、手放す時にも悩みの多い機械です。この記事が、少しでも皆様の判断材料になれば幸いです。

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